太陽光発電は雨の日でも発電する?発電量の目安と雨対策を解説
太陽光発電の導入を検討するとき、「雨の日や曇りの日は、電気を作れないのでは」と心配になる方も多いのではないでしょうか。太陽光発電は、雨の日でも発電を続けています。晴れの日より発電量は減りますが、ゼロになるわけではありません。
目安として、曇りの日は晴れの日のおよそ4〜6割、雨の日はおよそ2〜3割程度です。雨にはパネルを冷やし、汚れを洗い流す働きもあり、良い面も多くあります。本記事では、雨の日に発電する仕組みや天候別の目安、蓄電池と組み合わせた雨対策まで、導入判断に役立つ情報を解説します。
この記事でわかること
- 太陽光発電は雨の日や曇りの日でも発電しており、ゼロにはならない
- 発電量の目安は、曇りが晴れの日のおよそ4〜6割、雨の日がおよそ2〜3割程度
- 雨にはパネルの冷却効果と洗浄効果があり、悪い面ばかりではない
- 発電量は1日単位ではなく年間で評価するのが基本で、季節による変動もある
- 蓄電池と組み合わせると、夜間や雨の日にもためた電気を使えて停電対策にもなる

太陽光発電は雨の日でも発電する仕組み
まず結論からお伝えすると、太陽光発電は雨の日や曇りの日でも発電しています。どのような仕組みで発電が続くのかを見ていきましょう。
光が届く限り発電は止まらない
太陽光パネルは、光が当たると電気を作る仕組みです。雨の日でも、雲を通過して届く光や、空気中で散乱した光がパネルに届くため、雨の日でも発電量がゼロになることはありません。太陽光発電協会(JPEA)や東京都環境局も、雨の日でも日射があれば発電すると説明しています。つまり、雨の日の日中は、雲の向こうに日がある限り、パネルは弱い光も電気に変え続けているのです。
強い雨の時間帯は雲が厚く光を遮られるため、発電量はごくわずかになります。しかし雨が小降りになり空が明るくなると、発電量も再び回復していきます。雨が上がって日差しが戻れば、発電量はその日の雲の動きに応じて増えていきます。雨が続く日でも、パネルはわずかな光を逃さず発電していると考えると良いでしょう。
発電量を決めるのは雨の強さではなく光の量
パネルの発電量を決めているのは、雨の強さではなく、パネルに届く光エネルギーの量(日射量)です。晴れの日は直射日光が多く届きますが、曇りや雨の日は雲にさえぎられて日射量が減るため、発電量も少なくなるというわけです。実は太陽光パネルは、直射日光だけでなく、空や雲で散乱した光でも発電できます。雨の日でもパネルには光が届いており、その光の量に応じて発電が続くのです。ここで覚えておきたいポイントは、次の3つです。
- 雨の日でも、雲で散乱した光(散乱光)がパネルに届き、発電に使われる
- 発電量は、パネルに届く日射量に応じて増減する
- 薄い雲の日は比較的発電する一方、厚い雲を伴う強い雨ほど発電量は落ちる
この仕組みを押さえておくと、次に紹介する天候別の発電量の目安もイメージしやすくなります。

天候別の発電量の目安と晴れの日に対する割合
それでは、天気によって発電量はどのくらい変わるのでしょうか。晴れの日を100としたときの一般的な目安は、次のとおりです。
曇りはおよそ4〜6割で雨の日はおよそ2〜3割が目安
| 天候 | 発電量の目安(晴れの日を100とした場合) |
|---|---|
| 薄曇り | およそ5〜6割程度 |
| 曇り | およそ4〜6割程度 |
| 雨の日 | およそ2〜3割程度(弱い雨なら3割程度になることも) |
国土交通省の資料では、曇りの日は晴れの日の4〜6割、雨の日は2〜3割程度と説明されています。千葉市や調布市の資料でも、曇りで5割前後、雨の日で2〜2.5割程度とされており、おおむね同じ水準です。雨の日も、まったく電気を作らないわけではないと考えると、心強さが違ってきます。
雨の強さや雲の厚さで発電量はさらに幅が出る
一方、メーカーの資料ではさらに幅のある数字も紹介されています。パナソニックのFAQでは、曇りの日は晴天時の3分の1〜10分の1、雨の日は5分の1〜20分の1と説明されています。雨の強さや雲の厚さ、時間帯、地域によって発電量は変わるため、資料によって数字に幅が生まれるのは自然なことです。上の表はあくまで目安として捉え、雨が弱く空が明るい日は多めに、強い雨の日は少なめに発電するとイメージしておきましょう。
発電量は1日単位ではなく年間で考える
雨の日が続くと発電量が心配になりますが、太陽光発電の効果は1日単位ではなく、月や年単位で考えるのが基本です。日本では、梅雨にあたる6月は曇りや雨の日が多く、発電量が落ち込みやすい時期です。一方、春や秋は晴れの日が多く発電量が安定し、真夏は日射量が多いものの気温が高くパネルが熱くなると発電効率が下がるため、春ごろのほうが発電量が多くなりやすいと資源エネルギー庁も説明しています。季節の傾向をまとめると、次のとおりです。
- 梅雨の6月は曇り・雨が多く、年間でも発電量が減りやすい時期
- 真夏は日射量が多い一方、パネルの高温により効率が下がりやすい
- 冬は日照時間が短く、12〜2月は年間で最も発電量が少なくなりやすい
導入の検討では、この季節変動をふまえて、地域の日射量データから年間発電量を試算し、電気代の削減効果をシミュレーションするのが一般的です。雨の日が多い地域でも、晴れの日の発電が年間を支えるため、年間のバランスで評価することが導入判断のポイントになります。
雨の日がパネルにもたらす2つの良い効果
雨の日は発電量が減る一方で、太陽光パネルにとって良い効果をもたらす面もあります。雨が持つ「冷却」と「洗浄」の働きを紹介します。
高温で下がる発電効率を雨が冷やす
太陽光パネルは、パネル温度が上がるほど発電効率が下がる性質があります。一般的な結晶シリコン型のパネルでは、セル温度が1度上がるごとに出力が0.3〜0.5%程度低下するとされています。真夏の晴天時はパネル表面の温度が大きく上がるため、日射量が多いのに出力が伸び悩む時間帯も生まれます。
その点、雨はパネルを冷やす天然の冷却装置です。雨上がりに日差しが戻った時間帯は、冷やされたパネルが発電効率の面で有利に働くため、高温による出力低下を抑えられるのは雨ならではの利点です。単純計算では、パネル温度が10度下がれば、出力が数%程度回復する余地があるとされています。
ほこりや花粉を洗い流す自然の洗浄効果
パネル表面にほこりや花粉、砂ぼこりがたまると、光がさえぎられて発電量が下がります。国際的な研究機関IEA-PVPSの推定では、こうした汚れによる発電量の損失は、世界全体で年間およそ3〜5%に上るとされています。雨は、パネルに付いたゆるいほこりを洗い流す自然の洗浄役で、まとまった雨のあとには、パネルがきれいになり発電量が回復することも報告されています。
ただし、雨の洗浄効果は部分的で、鳥のふんや油分を含む汚れ、固着した泥などは落ちにくいとされています。気になる場合は、ご自身で屋根に上がらず、専門業者に相談するのが安心です。雨の効果をまとめると、次のとおりです。
| 雨の効果 | パネルへの働き | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 冷却効果 | パネル温度を下げ、高温による出力低下を抑える | 効果が出やすいのは、雨上がりに日差しが戻った時間帯 |
| 洗浄効果 | ほこりや花粉、砂ぼこりを洗い流す | 鳥のふんや固着した汚れは、雨だけでは落ちにくい |

雨の日や夜間の電気を補う蓄電池の組み合わせ
太陽光発電は雨の日でも発電しますが、発電量の少ない時間帯や夜間の電気をどうするかは、実際の暮らしで重要なポイントです。その解決策のひとつが、家庭用蓄電池との組み合わせです。
昼間に発電した電気をためて夜や雨の日に使う
太陽光発電の電気は、晴れた日の日中に多く作られます。ご家族が家にいない昼間は使いきれない一方、夜間や雨の日の朝晩は発電量が少ないため、電力会社から買う電力量が増えてしまいます。家庭用蓄電池があれば、昼間に発電した電気をためて、夜間や雨の日など発電量の少ない時間帯に使えます。太陽光発電協会(JPEA)も、蓄電池を組み合わせることで、夜間や雨天時にもためた電気を利用できると案内しています。近年は、作った電気を売るよりも自分で使い切る「自家消費」を増やすほうが、家計への効果が大きくなるケースも増えています。
具体的には、日中の発電を蓄電池やエコキュート(給湯)に回し、電力会社から買う電気を夜間も含めて減らす使い方が基本です。固定価格買取期間を終えた卒FIT(そつフィット)のご家庭では、売電に頼らず作った電気を家で使い切る仕組みづくりが、電気代対策の柱になります。蓄電池は容量の大きいものほど価格も上がるため、ご家庭の電気の使い方に合った容量を選ぶことが大切です。
梅雨や台風シーズンの停電への備え
梅雨や台風、大雨の時期は、悪天候による停電も心配されます。太陽光と蓄電池を組み合わせたシステムは、停電時に蓄電池の電気を使えるため、冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など、生活に欠かせない電気を確保できます。ECODAのシステムでも、満充電の状態から主要な家電をおよそ1.5〜2日程度動かせるケースが多く、停電後も晴れれば太陽光で再充電が可能です。台風シーズンの停電は復旧まで時間がかかるケースもあるため、電気をためておく習慣は、いざというときの安心につながります。
ただし、雨や曇りが続く間は再充電のスピードはゆっくりになります。停電への備えとして、蓄電池の残量を日頃から意識しておくことが大切です。雨の多い季節の前に確認したいことをまとめました。
- 台風や大雨の予報が出たら、蓄電池を満充電に近い状態にしておく
- 停電時に使いたい家電(冷蔵庫・照明・スマホの充電など)の優先順位を決めておく
- 停電時の給電方法や操作方法を、取扱説明書で確認しておく
雨の日と上手に付き合うための見える化と点検
最後に、導入後も含めて雨の日と上手に付き合うための習慣を紹介します。太陽光発電は長く使う設備だからこそ、日頃の見守りが大切です。
モニターやアプリによる日々の発電量の確認
すでに太陽光発電を導入しているご家庭では、発電量モニターやスマートフォンアプリの確認を習慣にすると、雨の日の発電量の「ふつう」が分かるようになります。通常、日中は雨の日でも少しずつ発電しており、まったく発電しない時間が続くことはまれです。逆に、晴れているのに発電量が急に落ちた場合は、パネルの汚れや木の影、機器の異常が考えられる点検のサインです。記録を続ければ、季節ごとの発電量の変化にも気づきやすくなります。
確認の仕方の例としては、アプリやモニターの日別グラフを見て、雨の日の発電量の傾向をつかむのがおすすめです。1週間のうち数日雨が続いても、晴れの日の発電量が十分なら、月単位での発電量は大きく崩れません。逆に、晴れの日が続いているのに発電量が伸びない場合は、早めに点検を検討するサインです。
屋根の上の清掃は専門業者に依頼する
パネルの日常的な汚れは雨が洗い流してくれるため、基本的にご家庭での清掃は必要ありません。ただ、鳥の巣や落ち葉、苔などが気になる場合は、屋根の上での作業は足場が不安定で危険を伴うため、ご自身では行わず専門業者へ依頼するのが安全です。ECODAでは、3年ごとの定期点検に加え、遠隔監視システムで発電状況をチェックし、異常をいち早く検知する体制を整えています。パネルの設置による雨漏りや配線の不具合は施工保証(最大15年)で、パネルや機器そのものは製品保証(最大20年)でカバーされるため、屋根への設置をためらう理由を残さない仕組みです。
発電量の低下を正しく見守るために、「1日単位ではなく年間で見る」「異常は晴天時に気づく」「気になる点はプロに任せる」という3つの習慣を意識してみてください。雨の日も含めて年間を通じて働き続ける設備だからこそ、長い目で見守ることが大切です。
よくある質問
Q. 雨の日に太陽光発電はまったく発電しないのですか?
A. 通常は発電し続けます。雨の日でも、雲を通過した光や散乱光がパネルに届くため、発電量はゼロにはなりません。目安は晴れの日の2〜3割程度で、強い雨の時間帯はさらに少なくなります。
Q. 曇りの日の発電量はどのくらいですか?
A. 晴れの日のおよそ4〜6割程度が目安です。薄曇りなら5〜6割程度発電することもあります。メーカーの資料によっては晴天時の3分の1〜10分の1と説明するものもあるため、参考値として捉えましょう。
Q. 雨に濡れてもパネルは故障しないのですか?
A. 太陽光パネルは屋外での設置を前提に防水・防湿設計されているため、雨水がかかっても問題ありません。むしろ冷却や洗浄の効果があります。屋根への設置で雨漏りが心配な場合は、施工保証のある実績ある業者に依頼すると安心です。
Q. 雨の日が多い地域では太陽光発電は不向きですか?
A. 一概には言えません。発電量は天候だけでなく、地域の日射量や屋根の向き・角度によって変わります。導入の判断は、雨の日の心配よりも、年間発電量と電気代の削減効果をシミュレーションで確認するのが基本です。
ECODAでは、ご家庭の屋根の向きや電気の使い方に合わせた、太陽光発電と蓄電池のシミュレーションを無料でサポートしています。「雨の日が多い地域で発電量が心配」「蓄電池と組み合わせて備えたい」という方は、専任スタッフにお気軽にご相談(無料)ください。
まとめ
太陽光発電は、雨の日や曇りの日でも発電を続けます。天候別の目安は、曇りが晴れの日のおよそ4〜6割、雨の日がおよそ2〜3割程度で、1日単位で見ると減るものの、年間で見れば安定した発電量が期待できます。雨にはパネルを冷やし、ほこりを洗い流す効果もあり、デメリットばかりではありません。
発電量の少ない夜間や雨の日を補うには、蓄電池との組み合わせが効果的です。昼間に発電した電気をためて使う「自家消費」は、家計への効果が大きくなるケースも増えています。雨の日の発電量を心配するよりも、年間の発電量とご家庭の電気の使い方をあわせて考え、無理のない選択肢を選ぶことが大切です。
この記事のまとめ
- ✓太陽光発電は雨の日や曇りの日でも発電し、ゼロになることはない
- ✓発電量の目安は、曇りがおよそ4〜6割、雨の日がおよそ2〜3割程度
- ✓雨には冷却効果と洗浄効果があり、発電量の回復にもつながる
- ✓蓄電池と組み合わせれば、夜間や雨の日の電気を確保でき停電対策にもなる
- ✓まずは年間発電量と電気代のシミュレーションで、ご家庭に合うかを確認しましょう


