電気代が高い原因は?請求書の内訳と見直しポイントを解説
毎月の電気の請求書を見て「先月より高い」「なぜこんなに高いのか分からない」と感じたことはないでしょうか。電気料金は、使った電力量だけでなく、燃料価格や制度の変更によっても動きます。そのため、請求額の総額だけを見ていると、値上がりの原因が見えにくくなるでしょう。
2026年は、10月の使用分から政府の電気料金支援がなくなり、大手電力10社すべてで値上がりしました。電気代が高い原因は、請求書の内訳を4つの要素に分けると整理しやすくなり、本記事では2026年の最新事情をふまえて、原因の特定方法とご家庭でできる見直しのポイント、電気代が高いご家庭ほど効果を実感しやすい太陽光発電と蓄電池の考え方までを解説します。
この記事でわかること
- 2026年10月の使用分から大手10社すべてで値上がりし、東京電力の標準家庭では月9,561円になった
- 電気代は「基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金」の4つの要素に分解して考えられる
- 2025年の電気代の平均は、単身世帯で月7,337円、4人世帯で月13,928円(総務省・家計調査)
- 見直しは契約(アンペア・料金プラン)と使い方の2方向から。それでも届かない部分は「買う電気」を減らす発想へ
- 再エネ賦課金は2026年度に1kWhあたり4.18円へ上がり、使い方に関わらずかかる費用になっている
この記事の監修者
平間一也(株式会社ECODA 代表取締役)
住宅リフォーム・不動産・建築の営業を経て、2022年に株式会社ECODAを設立しました。太陽光発電・蓄電池について本人が語るのは、次の考え方です。「十分な判断材料があれば、自分で比較し、納得したうえで選ぶことができます。しかし、情報がなければ、何を基準に選べばいいのかさえ分かりません」
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2026年は電気代が上がっている?最近の値動き
まずは、電気代が高いと感じる背景として、2026年の電気料金の動きを確認しておきましょう。2026年の電気料金は、政府による料金支援の縮小と燃料費調整額の上昇が重なり、秋以降に上がる流れになっています。

2026年10月の使用分から大手10社すべてで値上がり
大手電力10社の2026年10月使用分(11月請求分)は、全社で前月より値上がりしました。標準的な家庭の値上げ幅は月835〜1,578円で、東京電力では1,286円の増額となり、標準家庭の月額は9,561円になると報じられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 大手電力10社すべて(2026年10月使用分) |
| 値上げ幅の目安 | 月835〜1,578円 |
| 東京電力の標準家庭 | 月9,561円(前月比1,286円増) |
| 主な背景 | 政府支援の終了、燃料費調整額の上昇、託送料金の見直し |
値上がりの理由は、料金単価の全国一斉改定ではありません。複数の要因が同じ時期に重なった結果である点を押さえておきましょう。
政府の電気料金支援は2026年9月の使用分で終了
政府は2026年1〜3月と7〜9月の使用分について、家庭などの低圧契約を対象に電気料金の値引き支援を行いました。7月と9月の使用分は1kWhあたり3.5円、8月の使用分は4.5円の値引きでしたが、10月の使用分からは支援がありません。たとえば月260kWhを使う場合、3.5円の支援がなくなるだけで、単純計算で月910円ほど負担が増える計算です。
燃料費調整制度で毎月の単価が動く
電気料金には、原油・液化天然ガス・石炭の輸入価格や為替の変動を数か月遅れで反映する「燃料費調整制度」が組み込まれており、燃料価格が上がれば料金に加算され、下がれば減算されます。電気代が高い月があるのは、使い方だけでなく、こうした外部要因が反映されているためでもあります。
電気代が高い原因は4つの要素に分解できる
次に、ご家庭の請求書を「なぜ高いのか」という視点で読み解いてみましょう。電気料金は、次の4つの要素の合計として表されます。

| 要素 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 基本料金 | 契約アンペア(契約容量)に応じて毎月かかる固定費 | 契約アンペアが実際の使い方に見合っているか |
| 電力量料金 | 使用した電力量(kWh)に応じてかかる費用 | 前年の同じ月と比べて使用量が増えていないか |
| 燃料費調整額 | 燃料価格や為替の変動を反映する加算・減算 | 単価が前月より上がっていないか |
| 再エネ賦課金 | 再生可能エネルギーの買取費用を全国で分担する費用 | 2026年度は1kWhあたり4.18円で、使用量に比例して増える |
基本料金は契約アンペアの見直しで抑えられることがある
基本料金は、契約アンペアが大きいほど高くなる固定費です。たとえば東京電力の従量電灯Bでは、2026年10月時点で30Aが935円25銭、40Aが1,247円00銭です(いずれも税込)。実際の使用状況に対して契約が大きすぎる場合は、見直しによって基本料金を抑えられる可能性があります。なお、2026年11月1日からは託送料金の見直しにともない基本料金が改定され、30Aで1,176円18銭、40Aで1,568円24銭になる予定です。
電力量料金は使い方と季節で変わる
電力量料金は、家電の使い方によって変わる部分です。資源エネルギー庁によると、家庭の電力消費のうちエアコン・冷蔵庫・照明で5割以上を占めるとされています。冷暖房の効きをよくする断熱対策や、設定温度・開閉回数の見直しは、電力量料金の削減に効果的でしょう。
再エネ賦課金は2026年度に1kWhあたり4.18円へ上昇
再エネ賦課金は、電力会社や料金プランを変えても、なくなるものではありません。使用量に応じて全国一律でかかる費用で、2026年度は1kWhあたり4.18円、2025年度の3.98円から0.20円上がりました。月400kWhを使うご家庭では、賦課金だけで前年度より月80円ほど負担が増える計算になります。
わが家の電気代は平均より高い?世帯別の目安
電気代が高いかどうかを判断するには、世帯人数ごとの平均と比べるのが分かりやすい方法です。総務省の家計調査(2025年)では、電気代の月平均は次のとおりです。

| 世帯人員 | 電気代の月平均(2025年) |
|---|---|
| 単身世帯 | 7,337円 |
| 2人世帯 | 12,144円 |
| 3人世帯 | 13,915円 |
| 4人世帯 | 13,928円 |
| 5人世帯 | 15,665円 |
なお、家計調査の金額は電気代のみで、ガス代や水道代は含まれていません。同じ4人世帯でも、オール電化かどうかで電気代の水準は大きく変わります。
同じ世帯でも季節によって5,000円以上変わる
平均は年間を通した数字なので、月ごとの変動はさらに大きくなります。4人世帯の場合、2025年の月別平均は2月が17,083円で最も高く、7月は11,141円で最も低くなりました。冬は暖房、夏は冷房の影響が大きいためでしょう。オール電化のご家庭では、電気代だけでなく光熱費の全体像で見る必要があります。
平均より高いなら原因を分解して確かめる
平均と比べて数千円以上高い場合は、契約アンペア・使用量・料金プランのどこに原因があるのかを、4つの要素に分けて確認しましょう。電気代とガス代を合わせて月3万円を超えるようなご家庭は、後述する太陽光発電と蓄電池による削減の効果も出やすい世帯です。
電気代が高いときの見直しポイント
ここからは、電気代が高いと感じたときに実際にできる見直しを、契約と使い方の2つの方向から整理します。
契約と料金プランを見直す
- 契約アンペアが使い方に見合っているかを確認し、大きすぎる場合は下げることを検討する
- 時間帯別プランやセット割など、生活リズムに合った料金プランになっているかを確認する
- 電力会社を切り替えると同じ使用量でも料金が変わる場合があるため、比較してみる
契約アンペアの変更は電力会社の窓口で手続きでき、料金プランや電力会社の比較も、検針票にある使用量をもとに進められます。
使い方の見直しでできる節約
資源エネルギー庁が公表している試算から、代表的なものを紹介します。いずれも一定の条件のもとでの数字であるため、目安としてご覧ください。
| 対策 | 節約効果の目安 |
|---|---|
| エアコンの冷房設定温度を1℃上げる | 年間約940円の削減(外気温31℃・1日9時間使用などの条件で試算) |
| 冷房の室内温度を26℃から28℃にする | 約5.4%の省エネ |
| 冷蔵庫の設定を「強」から「中」にする | 年間約1,910円の削減(周囲温度22℃などの条件で試算) |
| 冷蔵庫の開閉時間を短くし、詰め込みすぎを避ける | 設定変更と合わせて約1.2%の省エネ |
それでも下がらないなら「買う電気」を減らす
契約と使い方を見直しても電気代の土台が高いままの場合は、電力会社から買う電気の量そのものを減らすという選択肢があります。それが、太陽光発電でつくった電気を自分の家で使う「自家消費」という考え方です。
電気代を構造から下げるなら太陽光発電と蓄電池
電気代が高い原因が「買う電気の量」にあるなら、削減の切り口はシンプルです。昼間の電気を太陽光発電でつくり、夜間は蓄電池の電気を使う。買う電気が減れば、料金単価の上昇の影響も受けにくくなります。
卒FIT世帯は「売る」から「使う」への切り替えが基本
固定価格買取期間が終了した卒FIT世帯では、余剰電力を高く売る前提が変わります。昼間につくった電気をいかに自分の家で使うかが家計のポイントになり、次のような家事を昼間に寄せるだけでも自家消費が増えていきます。
- 洗濯や食器洗いなど、電気を使う家事を昼間の時間帯に移す
- エコキュートのお湯沸かしを昼間の余剰電力で行う
- 電気自動車があれば、昼間の余剰電力で充電する
蓄電池を組み合わせると夜も自家消費できる
蓄電池があれば、昼間の余剰電力をためて夜に使えます。買う電気を減らす効果に加えて、停電時に冷蔵庫やスマートフォン、エアコンなどを使えるという備えの面でも役立つでしょう。ECODAの実績では、満充電から約1.5〜2日の稼働が可能です。太陽光発電と同時に設置すれば、足場や配線の工事を一度で済ませられるというメリットもあります。
電気代が高い家庭ほど効果を実感しやすい
太陽光発電と蓄電池の効果は、電気の使用量が多いご家庭ほど大きくなります。4人以上のご家族で電気代とガス代の合計が月3万円を超えるような場合は、導入メリットが出やすい条件といえるでしょう。一方、電気代が月1万円未満の少人数世帯については、費用回収の観点から無理におすすめしてはいません。
よくある質問
Q. 電気代が急に高くなりました。まず何を確認すればよいですか
A. 検針票や請求書で、まず使用量(kWh)を前年の同じ月と比べてください。使用量が同じなのに高い場合は、燃料費調整額や再エネ賦課金の単価が上がっていないかを確認しましょう。契約アンペアや料金プランが変わっていないかの確認も有効です。
Q. 政府の電気料金支援はまだ続いていますか
A. 2026年7〜9月の使用分の支援は終了し、10月の使用分からは支援のない料金になっています。今後の実施予定については、国の発表を確認する必要があります。
Q. 契約アンペアは下げても問題ないですか
A. 使用量に対して契約が大きすぎる場合は、基本料金を抑えられる可能性があります。ただし、下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、同時に使う家電の状況を確認したうえで判断しましょう。
Q. 再エネ賦課金とは何の費用ですか
A. 再生可能エネルギーで発電した電気の買取費用を、電気を使う全国の人で分担する制度です。単価は毎年見直され、2026年度は1kWhあたり4.18円になっています。
Q. 太陽光発電を導入すると電気代はどのくらい変わりますか
A. 発電量や電気の使い方によって異なりますが、昼間の電力を自家消費に回すほど買う電気が減るため、削減効果は大きくなります。設置条件や費用はご家庭ごとに異なるため、シミュレーションで確認してみてください。
ECODAでは、ご家庭の電気の使い方や屋根の状態を確認したうえで、太陽光発電・蓄電池の導入効果のシミュレーションと、複数社の見積もりの比較を無料でサポートしています。押し売りはしません。相見積もりを歓迎しています。電気代が高い原因から一緒に整理したいという方は、専任スタッフにお気軽にご相談(無料)ください。
まとめ
電気代が高い原因は、ひとつではありません。2026年は政府支援の終了や燃料費調整額の上昇によって料金の土台が上がり、そのうえで契約アンペア・使用量・季節の影響が重なって請求額が決まります。
まずは請求書を4つの要素に分けて、わが家の原因がどこにあるのかを確かめましょう。契約と使い方の見直しで届かない部分には、太陽光発電と蓄電池で「買う電気」そのものを減らすアプローチが有効です。電気代の状況を整理しながら、無理のない範囲で検討を進めてください。
この記事のまとめ
- ✓2026年10月の使用分から大手10社すべてで値上がりし、東京電力の標準家庭では月9,561円になった
- ✓電気代は基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金の4つの要素に分解できる
- ✓2025年の平均は単身世帯で月7,337円、4人世帯で月13,928円
- ✓見直しは契約(アンペア・料金プラン)と使い方の2方向から行う
- ✓電気代とガス代の合計が月3万円を超える世帯は、太陽光発電・蓄電池の効果が出やすい


